2月14日の大雪(前編)


カーゴ即配便の配送を担当する軽四輪車担当のドライバーです。バイク便では運べないような大きなお荷物や書類などを配送するのが主な仕事です。

大雪のバレンタインデーとなった2月14日(金)15時頃、都内から群馬県前橋市のとある雑貨店へお届けする配送を担当しました。雪の影響もなく(ソクハイの軽四輪車は全車、スタッドレスタイヤを4本履いているので少々の雪には対応できます)、都内のお引取り先へ到着。

お客様から
「雪には気をつけて下さい。」
とありがたい一言を頂き、群馬県へ向けて出発しました。

首都高速を順調に進むこと40分、電光掲示板に『チェーン規制と速度規制』の文字。スタッドレスタイヤではあるものの、辿り着けるのかという不安を抱きながら速度に注意し走行しました。

埼玉県に入って間もなく、車のブレーキランプが目立ち始め、雪の影響が路面に表れてきました。雪は更に強くなり、車の跳ね上げる雪の量も増え、車の通行していない部分には雪が積もり始めました。

ラジオからは関越自動車道一部通行止めの案内、群馬県に近いところを通行中とはいえ、さらに不安が増しましたが、通行止めのエリア外だったのか17時30分頃目的の前橋出口で高速を降りることができました。

ここからは国道17号を通ってお届け先へ向かう訳ですが、夕刻の帰宅ラッシュと雪の影響で渋滞となっていました。お客様には事情を説明し、遅れる旨を連絡しました。結局、高速を降りてからは普段の2倍の60分ほどの時間を要しました。

遅れてしまったにも関わらず、お客様からは
「どうもすいません、ありがとうございました。帰り道気をつけて下さい」
というありがたいお言葉を頂き、雪道を頑張った甲斐があったなと感じ東京方面に向かいました。
この時点で駐車場には、タイヤがとられるほどの雪が積もっていました。

東京へ戻ろうと道路情報を確認すると、関越自動車道通行止め、迂回する東北道も通行止めの表示、国道を走って帰るほかに手段は無い為、給油をして都内へ向けて出発しました。高速道路が通行止めということで、当然国道は渋滞。時速10kmのペースでした。

21時をまわったころ一番気をつけなければいけない事が起きました。轍の雪にタイヤを取られ、制動が効かずスリップし、縁石に乗り上げてしまいました。車は全く動きません。とりあえず会社に連絡を入れるも、少し錯乱してしまい現在地が正確に伝えられない始末。

その時一台の車から「大丈夫ですか」という声。見るとお子様を乗せた女性が雪の中わざわざ停まってくださり声を掛けてくれました。動揺していた私にとってはとてもありがたい一言であり、警察へ現場の細かい場所まで説明してくださいました。

お礼をと思い、連絡先を伺おうと思ったのですが、「気にしないで下さい」とその場から離れてしまいました。不安でいっぱいだった所に温かい言葉をかけて頂いて、本当に助けられました。本当にありがとうございました。この場を借りてお礼を申し上げます。

その女性の方のお陰で警察への連絡とレッカー車の手配が終わりました。しかし雪の影響でレッカー車が出払っていて順番待ち、いつ行けるかの目処もつかない状況と言われてしまいました。その後警察の方が来て現場検証をしてくださいました。現場検証が終わると警察の方は戻り社内でレッカー車が来るのを待つこととなりました。

現場検証から2時間ほど経った日付が変わりそうな頃、コンコンと窓をノックされました。レッカー車の方!と良く見ると先ほどの警察の方でした。このような大雪の場合、車のマフラーが雪でふさがると排ガスが車内に充満し、一酸化炭素中毒になってしまうということです。その事が心配でわざわざ伝えに来てくださったのでした。

早速車を降りてマフラー周辺を雪かき。聞いたことはありましたが、いざというときそこまで気は回らないものです。警察の方が来てくださらなかったら今頃は…。本当に有り難うございました。
(続く)

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