2月14日の大雪(後編)


2月15日(土)
手配の電話から6-7時間後の午前4時ごろレッカー業者が来てくださり、
私の車はレッカー車に積載されました。

レッカー業者はレッカー車と軽自動車の二台で来て、私は軽自動車(スタッドレスの四駆で一番動けるということ)に乗せてもらいレッカー業者さんの事務所に行くことになりました。

しかしながら、朝4時で気温は低下し、膝まで埋まるくらいの積雪。
レッカー車も含め車が満足に走れず、至る所に立ち往生の車。
レッカー業者さんの携帯電話が鳴り止まず、他にも救助を待つ車両が5台あるとのことで、事務所に行く前に私も乗ったまま他の車両の救助へついていきます。
故障車の周りの雪かき位のお手伝いをさせて頂き、事務所に着いたのは15日土曜日の6時過ぎ。
事務所の周りを見渡すと雪に埋まった自動販売機や道路標識が目に付きます。

事務所の中に入り暖房の効いた部屋で少しの間休憩させて頂きました。
お昼頃東京へ戻るべく天候や電車、バス、タクシーの運行情報を調べましたが公共の交通機関は全く動いてなく歩いて移動するしか手段はありませんでした。仕方なく事務所から駅まで歩くことにしました。
目指すのは7km先の前橋駅。小雨が降る中、雪に足が埋まりながらひたすら17号線を歩いて南下し3時間ほど掛けて駅に到着しました。

すぐに、コンビニで買った靴下に履き替え、駅員さんに電車の運行状況を確認するも復旧の見込みはないとの回答。今日の宿泊先を確保しなくてはと、幾つか宿泊施設に電話をかけるも満室と断られます。
途方にくれて今晩の寝床を探し回っていると、とある商業ビル内の一角にベンチを発見、明け方まで開いているとのことなのでここに決めました。
寒さの心配をしなくて良さそうです。
同じ境遇かと思われる人が数名いらっしゃいましたので朝まで座って仮眠しました。

2月16日(日)
電車が動いてくれることを願い再び前橋駅へ。
12時の運転再開予定であるものの確実ではないという返答、バスやタクシーはまだ走れない状態でした。
このままだと今日も帰ることは難しいと感じ、再び駅員さんのもとへ。

東京方面に戻る手段は無いか確認しました。
すると、ここから10km先の高崎駅からの新幹線は遅れているものの動いているということでした。
昨日よりは雪は少ないはずと10km先の高崎駅まで歩くことにしました。
天候は晴れ、道路は溶けた水溜りが多数あり歩きにくい状況でした。行き来する人も昨日より多かったです。

雪かきをする方、長靴を履いて通勤をする人とすれ違いながら歩いていると道路上で動けなくなった車を1人で押している姿が見えました。1人ではとても大変な様子でしたので、車の下にある雪をどかし、動かせるよう手伝いをしました。車はすぐに動き出し「ありがとうございました」という笑顔を頂きました。他にも助け合って車を動かす光景を見ました。

道中、同じ方向に進む地元のお婆さんと駅までご一緒することとなりました。
お婆さんは介護施設での仕事に向かうため高崎駅からタクシーがあれば乗ろうと考えて歩いているとのことでした。ずっと1人で歩いていた私にとって話しながら歩くことはとても楽しく、雪道のつらさを軽減してくれるものとなりました。

駅に着きお婆さんから
「こんな年寄りに付き合ってくれてありがとう、今日は1日頑張って仕事ができそうです」
と言われ少し涙が出そうになりました。

高崎駅では新幹線にも無事に乗れ、16日の日曜日の昼過ぎに自宅に戻ることができました。
助けて頂いた全ての方へ改めて御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

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